【イベントレポート】キャリア教育を語る会 @枚方 を実施しました!

開催概要

2024年3月3日(日)、大阪府枚方市の先生シェアハウス「わいが舎」で、現役教員と会社員が一緒になって「キャリア教育を語る会」を開催しました。

この会は、フィンランドのキャリア教育の取り組みと、日本の大学生の就活事情を元に日本の中高生に必要なキャリア教育の方向性を現場の先生方と会社員の力を結集して考えていく最初のステップとして、枚方市の中学校教員である岡勇太郎さんと、きっかけ株式会社で協力して実施させていただきました。

また、株式会社わけわけが運営する先生シェアハウス「わいが舎」を開催場所として利用させていただきました。シェアハウス住民の皆様も含め開催にご協力いただきました皆様本当にありがとうございます。

このイベントでは、2023年8月に代表の黒田が見てきたフィンランドの現地の教育視察経験と、国内の就活支援団体に携わっていた時代の知見を融合させて、実際に日本の学校でどうキャリア教育を進めるて行けばいいのかについて深く掘り下げました。参加者の皆様で教育現場の現実と理想のギャップをどう埋めるかについて具体的なアイデアを共有し、自分たちの学校でのキャリア教育プログラムを考えるためにまずは何から始めるのかを考えていくきっかけになったと考えています。

短時間のセッションでしたが、さまざまなバックグラウンドの参加者からの意見と現場の先生が抱える生の課題を融合させることで、キャリア教育の定義や新しい展開方法、実施ステップについてのアイディアが複数出てきていました。

先生方からはこの会話を学校の”外”ではなく、職員室の”内”でやらないといけないと感じたという風に言っていただき、キャリア教育を考えるとっかかりとして非常に良い機会が作れたのではないかと考えています。

本記事では、そんな「キャリア教育を語る会」の様子と、そこで得られた学び、皆様のチャレンジを紹介していきます。

イベントの流れと主な内容

アイスブレイクセッション

参加者同士の親睦を深めるためのアイスブレイク。 会場までの道のりの時間順に声を出さずに並ぶというもので、自己紹介をかねて実施しました。

イントロダクション

本イベントのテーマは「フィンランドのキャリア教育と日本の大卒就活から中学高校におけるキャリア教育とは何かを考える」でした。

このテーマは、主催者である岡先生が現場で感じているモヤモヤとして「キャリア教育とは何かというものが先生たちの中で定まっていないこと」があり、それを具体化していくための最初のステップとして、「参加者の皆様にとっての”キャリア教育”の解像度が高まり、次に何をやりたいかが決まっている状態」が必要なのではないかというお話から設定されたものでした。

INPUT1: フィンランドのキャリア教育

フィンランド現地に赴き、現地の学校訪問やフィールドワークによって得た現地の教育システムやキャリア教育の進め方について解説しました。具体的な教育プログラム、職業専門学校での学び、学生や社会の価値観、キャリア教育を支える学校制度、学生へのアプローチ方法について共有させていただきました。参加者からは多くの質問もいただき、非常に興味深く聞いていただきました。

INPUT2: 日本の大学生就活のリアル

次に、大学生向けの就活支援団体での経験を元に、大学生の就職活動の現状と、就活時に求められる自己理解や企業理解、スキルやマインドセットについて共有させていただき、中高生のキャリア教育との共通の課題として、就活では選考対策、中高生だと受験対策という「選んでもらう」フェーズを起点にキャリアを考えてしまっている人が多いのではないかという問題提起をさせていただきました。どちらについてもその手前にある「自分を知る」「選択肢を知る」といったフェーズをしっかりと生徒や学生が実行できるようにすることが重要なのではないかと考えています。

OUTPUT: キャリア教育を語るグループワーク

最後に、お待ちかねグループワークセッションです。参加者は2つのグループに分かれて、自らの学校や地域でのキャリア教育の理想像と、課題、その課題に対するアクションを話し合いました。このワークショップでは、前半パートで受けた2つのインプットを元に、具体的なアクションを想定した時に乗り越えるべきハードルを意識して現実的に実行できそうなプランを描くことを目指しました。さまざまな立場の方が集まっていただいたことで、各グループからは創造的かつ、学校現場での課題を踏まえた具体的なアイディアが生まれていました。

このセッションを通じて、参加者はキャリア教育の新しい理解と、それを自分たちの環境にどう適用するかの具体的なファーストステップとして何をするのかを宣言していただくことができました。イベント終了後も参加者の皆様とのディスカッションが盛り上がり、危うく帰りの新幹線を逃すところでした。

ワークショップのアウトプット

STEP1:まずは理想状態と、解消すべきギャップを考える

小中学校の先生が多かったため、小学校卒業時の現状と、中学卒業時でどんな状態になっていて欲しいのかという理想、その現状と理想のギャップを埋めるために必要なことを話し合っていただきました。

人との繋がりや人間関係の基礎を作るといった内容や、その1つ前のステップとして自己理解や自分を受け入れられる状態など、どんなキャリアを歩んでいくにしろ必ず必要になってくる、自己理解や他者理解の基礎を小中学校では身につけたいという意見が多く見られました。また、失敗を恐れずチャレンジしてみる気持ちやそもそも社会にはどんな生き方や職業があるのかなど、選択肢をしっかり知っていくことが大事なのではないかという意見も出てきていました。

下記のような具体的な学校での課題も見えてきていました。

  • ​​先生の時間のなさ
  • 何か計画して実行するときのやり方がそもそもわからない
  • 先生が学校外の人とのつながりがなさすぎる
  • 先生の自己犠牲の上に成り立つ生徒のキャリア相談やキャリア育成
  • 生徒がみんなに流される受け身な状態
  • キャリアから一番離れた存在が先生だから関わり方がわからない
  • 生徒に点数が全てではないと言っても、結局受験では点数が求められている
  • しかも、その後社会に出ると急に点数が求められなくなる

STEP2:まずは理想状態と、解消すべきギャップを考える

ギャップが見えたことで、今度はそれを解決するためのアイディアを考えていくパートに進みました。そして、アイディアが机上の空論で終わっては意味がないということで、実施するに当たってぶち当たる課題とそれを踏まえた上での解決策まで議論していただきました。

いくつか面白かったものをご紹介します。

①先生が企業で働いてみる、また、企業の人が学校で先生体験

まず子供たちにもっといろんな機会を提供したいよねという話から、もっと社会体験、色々な人の話をきく、自己理解を深めると言ったやりたいことが出てきたものの、先生としてコスト・計画・時間・そもそも何をどうすれいいかわからない、学校単体でできることの限界を感じているといったハードルが上がってきました。そこでまずは先生が色々な職種や業種の人と交流する必要があるのではないかという話があがり、その解決策として「先生が企業で働いてみる」「企業の人が学校で先生体験」をするというアイディアが出てきていました。実際に、先生が先生の立場のまま大学院に2年間通える制度がある自治体もありますし、地方公共団体の職員が企業で1年間働いてみるといったプログラム、逆にTeach for Japanなどで企業の人が1,2年間学校で働いてみるというプログラムはあるので、この交換留学制度はある程度現実的かつ有効なアイディアなのではないかと盛り上がっていました。

実際に若手の先生で企業留学したいというお話を非常に多く聞きますので、もし、先生を企業に派遣したい、もしくは先生を受け入れたいという企業がございましたらぜひともご一報ください。

②社会のリアルをちゃんと伝える

「生徒に点数が全てではないと言っても、結局受験では点数が求められている。しかも、その後社会に出ると急に点数が求められなくなる。」「先生の自己犠牲の上に成り立つ生徒のキャリア相談やキャリア育成」と言った課題に対して、先生も生徒もフリータイムを作る、地域と学校を繋げる、テストの点数に拘らない指導作りなど色々な取り組みたいことが出ていましたが、最終的に何が一番ボトルネックなのかといえば、「社会のリアルと学校での学びがリンクしていないこと」なのではないかという意見が出ていました。

地域の大人を含めて色々な立場の大人が、酸いも甘いも含めてリアルな社会をちゃんと子供たちに伝えていくこと、例えばそれは「勉強もそれ以外も両方大事、両方ないと社会では生きていけない。」と言った少々残酷なものから、「社会に出たらいろんな選択肢、いろんな環境がある、学校は本当にあくまでほんの一部の世界で無限の可能性が社会にはあるんだ。」といった未来を広げていく示唆まで、そういったリアルな社会をもっと子供たちに伝えていく活動ができたらいいよねというアイディアが出てきていました。

ここはまさに弊社が今取り組んでいる「職業講演会キッカケ」がお手伝いできる部分だと思いますので、今後取り組みを進めていきたいと考えています。

STEP3: まず最初の一歩取り組むこと

最後に参加者の皆様それぞれに取り組んでいきたいことを記載いただきました!

また次回のタイミングで具体的なアクションが現場で実行されたのか追いかけていきたいと思います。

  • 自分がいろんな体験をする。
  • 子供たちに自分の思いを伝える
  • 子供が大人と関わる機会を増やすのはむつかしいので、自分が土日で体験をして子供に話をする。
  • 進路学習のプリント等はわりと引継ぎが多いので、見直す。
  • たくさんの人とつながる
  • 自己分析の大切さを知ったので、まずは自分自身をもっと知ろうと思いました。
  • 戦線という仕事をしている中で、生徒一人一人が自分を知れるようにその子のいいところとかタイプなどマンツーマンで話したい。
  • その結果、生徒自身が自分を知り、他人からどう見られているかを知るきっかけになれたらいいなと思いました。
  • 自分が興味あるものにどんどんチャレンジしていく。
  • いろんな職業の人達とも話す。
  • 教員として、子供たちの好きなこと、得意なことをサポートする。
  • いろんな職業の人とつながり、話を聞く。
  • 子供とのコミュニケーションの時間をトル。
  • 今日のような会に参加して、現実の社会と昔の違いを知って、情報のアップデートをする。
  • 先生ばかりがキャリア教育をするのではなく、地域のみんなで子供を育てる。
  • 初等教育からキャリア教育を導入したい。
  • 不登校の学生に対sh手、基礎学力を身に付け、キャリアをイメージできるトレーニングをしていきたい。
  • 女子のキャリアを充実させるプログラムを展開したい。
  • 他者のために働く楽しさを感じて欲しい。

実施後アンケート

イベント終了後のアンケートでは、多くの教育関係者の皆様に新しい視点や方法、具体的な手法を得られたと回答いただくことができました!

フィンランドと日本の違いに愕然としつつも、大人も子供も一緒になってキャリア教育を考えていくきっかけになったという回答が多くありとても嬉しく感じています。

  • フィンランドのキャリア教育事情が予想以上でした。
  • キャリア教育と一言で言っても様々な角度から学ぶことができるんだなと感じました。まずは自己理解、自己分析をすることから始める大切さを知りました。
  • 改めてキャリア教育について考える良い機会でした。人によって価値観が異なるため、キャリア教育で子どもたちにどんな力をつけてあげれば良いのかを考えるワークは、とても面白かったです。
  • 先生の職場体験がおもしろいと思いました
  • 日本ではキャリアについて考える機会が少ないこと。大人も子どもも。
  • 大人も子どもも、イキイキ働けるように、自分をもっと知る事や、日本の当たり前にとらわれすぎないことなどを広めていきたい。
  • 職業体験や講話などの機会を増やすこと
  • いろんな職業があることを伝える
  • 学校の外からの視点でお話ししていただけたら、教師の学びにもなるし、子どもたちがたくさんの大人と出会うきっかけになるので、外から教育を支えてほしいです。
  • 職業講話や職場体験などのサポートをして頂けるとありがたい。

さらに、今後もこのようなワークショップを定期的に開催することで、持続的な学びと教育実践の向上が期待されるという提案もありましたので、定期的に開催していきたいと考えています。

お問い合わせ

本記事を見て「キャリア教育を語る会」や「職業講演会を実施してみたい」と思われた先生や生徒、保護者の皆様はぜひご連絡ください!

学校向け職業講演会 | キッカケ

【現地レポート】フィンランドのキャリア教育は異次元だった!幸福の国フィンランドと日本のキャリア教育の違い

なぜフィンランドか?

こんにちは。

学校向け職業講演会サービス”キッカケ”を運営している黒田です。

私は「社会を変えるには、社会を構成する人を育てる教育から」という思いと、子供たちが出会える選択肢の格差を解消するために、全国の学校に職業人を派遣する活動を行っています。

その活動をさらに進化させていくべく調査を進めていたところ、フィンランド教育やフィンランドの幸福度が世界一と言われていること、昔マイケルムーアさんのドキュメンタリーで見たフィンランド教育に1つの理想系を見出していたことを思い出しました。

そうなったらもうこんな疑問が湧きに湧いて止まらなくなり、

  • 実際にどんな教育がなされているのか?
  • 実際のところ先生や生徒はどう思っているのか?
  • 本当に世界一なのか?
  • 日本に持ち帰れるヒントはあるのか?

これらの疑問を一挙に解消するには、「現地に行って自分の目で確認し、現地の先生や生徒に話を聞いていくしかない!」ということで、2023年8月にフィンランドの複数の学校への視察を行いました。

調査内容

私の調査テーマは、フィンランドと日本の学校や授業、指導方法の違い、また先生の働き方やキャリア教育の違いを現地の先生へのインタビューや視察を通じて理解することでしたが、

今日はその中から”キャリア教育”に関する両国の違いについて、調査結果を皆さまと共有したいと思います。

現地に行って生の声を聞かないと見えてこない内容も多くありますので、ぜひ最後まで読んでいってください。

フィンランドと日本のキャリア教育の違い

私なりの視点からフィンランドと日本のキャリア教育を見た時に、5つの大きな違いがありました。

  1. (+)入試制度や学校制度の違い
  2. (+)受験に対する社会の考え方の違い (苛烈な競争がない)
  3. (+)キャリアカウンセラーの存在 (必要不可欠)
  4. (+)職業訓練学校の存在
  5. (-)社会的な保守性と子供たちの自殺率 (ジェンダー/高卒試験)

*フィンランドの良かった部分は(+)、そうでもないものは(-)と記載しています。

それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 入試制度や学校制度の違い

フィンランドでは、義務教育の年数や教育の捉え方が日本とは大きく異なります。

【図解】フィンランドの教育制度

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画像の通り、フィンランドでは日本でいう小中だけでなく高校までの12年間が義務教育になっています。もちろん無料です。ちなみにフィンランドは大学も無料あらゆる職業のスキルが習得できる職業訓練学校も無料ノーリスクでキャリア形成、キャリアチェンジできる環境が揃っていました。本当に羨ましい、、、

高校については、日本のようにほぼ自動的に卒業できる訳ではなく、全ての子供たちが高校卒業試験をパスする必要があるため、義務教育を卒業している人間の教養が一定担保されるような仕組みになっています。もちろん日本でも赤点の補習をしたり、出席が足りず留年したりする場合はありますが、明確に全国統一の卒業試験があることは大きな違いです。基礎教育の前にプレスクールが1年あるのですが、私たちが視察に行った学校では小学校と併設されていることが多かったです。

高校段階も特徴的です。日本だといわゆる普通科の高校に行く人が大多数ですが、フィンランドでは半数程度の割合で、職業学校に進学します。職業学校については後述しますが、フィンランドのあらゆる職業に対して設定された資格を在学中にとりながら企業での就業経験も積んでいくような学校になるので、卒業した時点で即戦力で企業に就職していくことができる仕組みなっています。また、職業学校の後に大学に行くこともできます。

教育制度の違いまとめ

  • フィンランドの場合
    • 私立学校が存在しない、高校卒業試験以外には基本的にテストはない。
    • 中学を卒業するときに、半々程度の割合で職業学校か高等学校を選ぶ。
    • 基本的には自分の希望する進路に合わせて選ぶが、多少勉強のできる子が高校、勉強があまり好きではない子が職業学校に行きがちなバイアスは感じた。
    • 職業訓練学校を出れば就業経験も合わせてしっかりと手に職をつけられるので食いっぱぐれづらい仕組みになっており、卒業後に大学進学もできるのでリスクも少ないと感じた。
  • 日本の場合
    • 中学を卒業すると99%の生徒が高校に進学し、そのうち55%が大学や短大に進学
    • ”大卒”や”新卒入社”が社会に出るチケットのようになっており、”とりあえず高校・大学に行く人”が大多数
    • 現実には大学卒業してもスキルや専門性がつかず、就職先が見つからない場合も多い。

教育制度の違いから見える社会構造の違い

この入試制度や学校制度の違いが生み出す社会の風景は、フィンランドと日本で大きく異なります。

フィンランドでは、生徒は進路選択に関して専任のキャリアコンサルタント(心理学などの学位が必須)がサポートしてくれる環境と、比較的緩やかな競争の中で自身の進路を進めていくことができる印象でした。また、普段はテストがないものの高校の出口のところで高卒認定試験を設けることで一定の水準を保てる仕組みになっているのはとても良いなと感じました。

一方、日本では、生徒の進路は受験結果に大きく左右され(ると思い込まされている部分と実態としてそうだという部分の両面で)、その結果を出すための競争が非常に激しく、レールを外れることへの恐怖感が非常に強いなと感じています。

実態としては、どちらかというと社会要請の方からこの制度の違いが生まれているのだと思いますが、寒いだけでなく、陽が登る時間が短く、非常に鬱々とした気分になりやすい厳しくて長い冬のある地域で、ノルウェーのように石油資源もなく、複数の国に従えられてきた歴史からまだ独立して100年の国だからこそ、社会としてどうすれば経済成長できるかというよりも、どうすればみんなが楽しく生きていけるかにフォーカスして生きているように感じました。

2. 受験に対する社会の考え方の違い

フィンランドと日本の受験に対する社会の考え方には似ている部分と異なる部分がありました。

似ている部分

高校3年生の時に、日本では大学入試、フィンランドでは高校卒業試験という大きな試験があるという点は、フィンランドと日本の教育制度に共通する部分です。しかし、それぞれの国の受験に対する社会の考え方は大きく異なります。

ちなみに、フィンランドではそれまで学生生活にテストがなかったにも関わらず、急に高3になると”高校卒業試験”があり、これをパスしないと義務教育を終われないため、大きなストレスを抱える生徒が結構いるようでした。これは日本の大学入試とも共通しているなと感じました。

また、高校卒業試験は日本の大学入学共通テストのような大学統一の一次試験の役割もあり、そういった点でもこの部分は似ていると感じました。

異なる部分

異なるなと感じたのは、”他者との競争”や”大学選びの捉え方”の部分です。

  • フィンランドの場合
    • 高校卒業試験のスコアを複数の大学に提出でき、そのスコアで二次試験に進める大学から返事が返ってくる仕組み。日本の国公立のようにどこか一発勝負ではない。
    • もちろん複数の大学に合格することもあるが、基本的には一番近い学校を選ぶ(実際に子供たちがそう言ってました。)
    • 医学部なら6つ大学があるが、全部受かったら基本的には一番近いところに行く。医者になるのが目的だから別にどの大学でもいいし、医者は医者だから何大学出身とかあまり関係ないという社会の認識がある。
    • 余談:獣医学部は1つしかないので、5浪とかする人とか獣医学部専門の予備校は存在するらしい。
  • 日本の場合
    • 日本では私立大学が多いので、私立への複数受験は可能だが、日本の国公立だと主に前期後期でどこか一発勝負で頑張らないといけない。
    • 基本的に学生も保護者も同じ学部なら偏差値の高い学校を選びがち。偏差値の高い学校の方が良いという社会認識がある。だからこそ日本全国規模での苛烈な競争が生まれやすい。
    • 医学部の例でいくと、日本だと東大の医者が一番いいよねみたいな風潮ありませんか?そのため、医学部に行ければいいのではなく、日本中の他者と比較されて私の認識としての私の立ち位置というのを嫌でも認識することになる。

この部分に関しては、教育制度としての違いよりも社会の学歴や偏差値教育に対する認識の違いが色濃く出ているなと感じました。

日本部分の捉え方については私のバイアスもかかっていると思うので、ぜひ皆様の視点でのご意見もお聞きさせていただきたいです。

3. キャリアカウンセラーの存在

学校で専任のキャリアカウンセラーとして働く方へのインタビューから、フィンランドと日本では、キャリアカウンセラーの存在とその役割にも大きな違いがあることがわかりました。

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似ている部分

子供たちは日本のフィンランドも同じ。フィンランドでも、高校生になっても自分が何になりたいのか、どの道を選ぶべきなのかはっきりと決まっている子供は少なかったです。

異なる部分

  • フィンランドの場合
    • 学校には専任のキャリアカウンセラーが生徒200人に対して1人配置されており、生徒一人ひとりの進路について親身に考え、アドバイスを行います。
    • キャリア形成が1つの科目になっており、キャリアカウンセラーの先生が他の教科と同じくキャリア教育という科目の授業をしていく。
  • 日本の場合
    • キャリア教育というものはあまり行われておらず、あくまで進学や就職先を選定するという目的の中で、主に進路指導教員や担任の先生が担当。その規模や質は学校により大きく異なると思いますが、あくまで教科の授業などとは違ってサブ的なタスクになっている印象。
    • 実際問題、先生が進路指導にかけられる時間やリソースは限られており、個々の生徒のニーズに対応するのは難しい状況も多いのではないでしょうか。

実際のカリキュラム

高1では、日本でいう道徳教育のような授業を通して、自分という存在に向き合う習慣をつけていきます。

高2になると、グループディスカッションを中心とした形式で、様々な職業について調べていくような授業と、実際に様々な職業として働いている社会人が学校に来て、その職業について講演してくれるような授業がハイブリッドで進んでいきます。

高3では、少人数のグループで自身の進路を深めながら、キャリアカウンセラーとの1対1の面談を通して、自身のキャリア像や進学、就職先を決定していきます。

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個人的に印象的だったのは、実際に企業で働いている人が複数人、毎年学校に訪れて子供たちに実際の職業や仕事についてのお話をするのがスタンダードになっているという部分でした。

キャリア教育に対する社会の認識も学校制度も進んでいるフィンランドのキャリア教育の中で、この社会人との交流が不可欠な要素として捉えられていることから、

手前味噌ですが、私たちが提供しているこの職業講演会というものが、これからの日本のキャリア教育を作っていく上で、間違いなく必要不可欠な取り組みなんだと再認識することができました。

また、授業内容自体は日本でも似たような取り組みをやっているところはあるものだとは感じましたが、それを普通の先生がプラスアルファでやるのではなく、キャリア教育担当の専門家がフルタイムで入っていて、全てのデザインしているのは非常に大きいなと感じました。

生徒からの信頼が生徒からの信頼もすごく厚く、自身の将来を考える上でキャリアカウンセラーの先生は必要不可欠だと語っていたので、フィンランドの学校教育や社会において、キャリア教育や専門の先生の存在は必要不可欠な存在として捉えられているのだと言えそうです。

日本でもこのキャリア教育の重要性を高めていくためにはどうすればいいのか、一緒に考え取り組んでいただける先生方がおられましたら、現在提供している職業講演会以外にも色々なサポートが考えられると思いますので、是非とも一報いただけると嬉しいです。

4. 職業学校の存在

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基礎教育(日本でいう中学)を卒業した後に、高校と同じように半数程度が進学する職業学校では、

  • 数百ある資格から好きなコースを選んで取り、企業へのインターンと学校での学びを半年や1年単位で繰り返しながら学んでいく。
  • 机上の知識ではなく、実務経験が積めるので、そのまま即戦力としてその企業に就職する場合も多いそう。
  • 高校と職業学校の二刀流も可。美容師になるだけなら職業学校だけでいいが、美容室を経営するところまで視野に入れるのであれば高校で経営も学ぶといったイメージ。
  • 社会人も入れて、PCや工具など備品含めて無料なので、いつでもスキルを得てジョブチェンジできる。 難民の人は1年間フィンランド語を学んだ後に、資格取得コースに入れる。これも無料。

このような形で、中学卒業後、高校卒業後、社会人になってからなど、いつどんなタイミングからでも自分がなりたいジョブに就くための勉強ができるのが、フィンランドの職業学校という制度です。

ちなみに、社会人になってもいつでも職業学校にいくことができ、その学費も無料で、噂に聞いた話ではその間の生活費も一定保障されるようなので、本当にノーリスクでいつでもジョブチェンジできる社会になっています。日本にももっとレールを外れてもいい仕組みを増やしていきたいですね。

ちなみに、学校を案内してくれたこの方は、
アカウントマネージャーという役割の方。

生徒を派遣する会社や就職先の会社の斡旋のために企業との交渉等をする仕事で、日本企業だと聞き馴染みがないかもですが、外資系企業だといわゆるB2Bのクライアント営業担当をアカウントマネージャーと呼ぶので、まさにそういった職業の方が学校で働いているということでした。この学校には1人のようですが、学校に法人営業担当がいるなんて結構驚きでした。

ちなみに彼自身も就職氷河期にパソコン教室に就職し10年教えていたが、飽きて職業専門学校に行ってビジネスを学んで、今のアカウントマネージャーになったそうです。現在27年目。

5. 社会的な保守性と子供たちの自殺率

この部分は深刻な問題を扱っていますが、フィンランドと日本では子供たちの精神的な健康状態にも大きな違いがあります。

まずファクトとしてフィンランドの自殺率は高いと言われている日本と比較しても高い水準です。

フィンランドの自殺率は現在15%。これは日本の16.8%とほぼ同等の水準。

しかし、フィンランドの自殺率は1990年の30%から10年の間に20%程度まで減少し、さらに現在は15%まで落ち込んでいます。これにより、フィンランドの自殺率は確実に下がってきているということが分かります。

そして、博物館の学芸員をしていた20代前半のゲイの方へのインタビューが表層的に見えるフィンランド社会と、実態として苦しんでいる若者のリアルの差分を感じてとても印象的でした。

  • フィンランドは保守的ですごく生きづらいと話していたのはめちゃくちゃ意外でした。オールジェンダートイレなどが結構な頻度で配置されていることもあり社会としての理解や配慮が根づいている印象があったが、当事者としては全然足りないんだなと感じました。
  • テストがないからといって(むしろテストがないから引き上げられるタイミングがないから余計かもしれないが)、勉強ができない子供たちが生き生きしているかというとそうでもなくて勉強ができないと普通に生きづらいんですよねという話もリアルで興味深かった。
  • 高卒認定試験が唯一の試験だが、義務教育が高校までなので社会に出るためには必ずパスしなければならず、結構ボリューミーでそれまでテストを経験してきてないことも相まってか、ここで行き詰まって自殺する子供たちも結構いる。周りでもちょこちょこいたんだという話もしていた。

他にも何人かの子供たちや大人へのインタビューから必ずしも表層的な幸福指標とは一致しない社会課題を挙げる方も多くおられました。統計的に有意なまとめ方には至っていませんが、事実としてそういった声が一定数聞かれたことは留意すべき点だと考えます。

このように幸福度No.1と言われるフィンランドですが、統計学的な数値だけでは測りきれない個人の感情面の課題は普通に存在していて、ここまで良いところばかり取り上げてきましたが、まだまだ課題も残されているのだなと感じました。

まとめ

“フィンランドの学校現場インタビューから見えるフィンランドの日本のキャリア教育の違い”はいかがでしたでしょうか?

そもそも社会の教育に対する認識の違いが根底にありながらも、子供たちの勉強やキャリアに対する悩みは意外と共通しているが、それらの課題に対するソリューションに対してヒトモノカネが投入され、課題はある前提でそれをどうすればなるべく解消していけるかに焦点を当てて教育制度を作っているように感じました。

キャリアカウンセラーの存在は非常に大きく、その中で社会人が学校に訪れて職業について講演するのが一般的になっていることは驚きでした。

キャリアカウンセラーの全校配置は文科省、財務省、国政や地方政治への介入が必要不可欠ですが、子供たちと社会人の距離を縮めていく部分は、私たちがまさに取り組んでいることですので、ぜひとも全国の学校に様々な選択肢を届けていく活動を先生方、企業の方、自治体や国の皆様と進めていけると嬉しいです。

また、キャリア教育以外にも先生の働き方や、授業や指導の違いも見えてきたので、次回まとめていきたいと思います。

キャリア教育に興味のある先生はご相談ください!

職業講演会はもちろん日本の学校でのキャリア教育についてお悩みの方は、下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください!

職業講演会以外にもAIを活用して自身のキャリアを深ぼるワークショップなども用意しております。

ご予算面もご相談に乗らせていただきますので、ぜひ一度ご連絡いただければと存じます。

お問い合わせはこちらから

フィンランドに行きたい方はこちらから!

私が参加したのはFinland Global Teacher Programという、日本の学校の先生や先生の卵の皆さんとともに、フィンランドの学校の視察と、学校での特別授業の実施を行えるプログラムです。

フィンランドは学校見学が有償になっていたりするので、個人で何校も回るのは非常に骨の折れる作業になると思いますので、まずはツアーで訪れるのがおすすめです。

学生や先生方と毎日ディスカッションできる空間も企業で働く私にとってはとても有意義でした。

GTPはこちらから

  • PR案件ではありません。

【教育NEWS】世界の15歳の学力比較PISA、日本が急上昇、背景には何が

まとめ

  • 4年ぶりに行われた国際的な学力比較テストPISAにおいて、日本は3分野でトップクラスの成績を収めました。
  • 特に前回15位だった読解力が3位に上昇するなど言語リテラシーの向上が見られました。
  • その要因について文科省やOECD、メディア各社の記事を参考に紐解いていきたいと思います。

目次

  1. PISAの概要
  2. 2022年の日本の成績
  3. 教育環境の変化とその影響(コロナ休校など)
  4. 読解力向上の背景
  5. 自立的学習の課題
  6. 教育改革の展望

1: PISAの概要

経済協力開発機構(OECD)は2023年12月5日、国際的な学習到達度調査「PISA2022」を発表しました。 PISA(Programme for International Student Assessment:国際学生評価プログラム)は、OECDが主催し、義務教育修了段階の15歳の生徒(日本では高校1年生)の学力を国際的に評価するテストです。 2000年から3年に1回実施されており、「数学的リテラシー」「読解力」「科学的リテラシー」の3つの分野で学生の知識と応用能力が評価されます。

この評価は単に知識の量を測るだけでなく、その知識を日常生活や将来の職業でどのように活用できるかを見ることに重点を置いています。 PISAの結果は、世界中の教育政策や教育改革の指針を形成する上で非常に重要と言われており、国際教育界から高い注目を集めています。

また、生徒の家庭環境や学習条件などを調査し、学習到達度との関連性を分析する「生徒質問調査」と、デジタル機器の利用状況について尋ねた「ICT活用調査」も合わせて行われました。

2: 2022年の日本の成績

コロナ禍を経て4年ぶりとなる今回2022年のPISA調査では、日本は大幅な成績上昇を記録しています。 読解力では、前回の15位から大幅に順位を上げて3位にランクイン。 数学的リテラシーでは6位から5位に上昇し、安定した成績を維持しています。 科学的リテラシーでは、前回の5位から2位へと上昇し、世界トップクラスの地位を確立しました。

これらの成績は、日本の教育システムが国際基準で高いレベルを維持していることを示していますが、日本社会の幸福度や労働生産性などの指標と比較した際に必ずしもPISAの結果が教育成果の向上と言える訳ではないことには留意したいところです。

2000年からの日本の順位の推移

2000年からの日本の順位の推移

3: 教育環境の変化とその影響

コロナ禍により、日本の教育環境は大きな変化を経験しました。多くの学校がオンライン授業に移行し、新しい教育の方法が試みられました。これらの変化は、PISAの成績にも影響を与えたと考えられると新聞各社が考察しています。

休校期間の短縮やデジタル教材の利用が学生の学習機会の確保に寄与した可能性がありますが、一方でデジタル化が進む中で学校間・地域間・家庭間でのデジタル格差・教育格差の問題も浮き彫りになったとも伝えています。

OECD見解

新型コロナウイルス感染症での休校期間が他国に比べて短かったことが影響した影響したと指摘しています。実際にコロナ禍で実施された今回の調査では、学校閉鎖の期間が短い国・地域ほど平均得点が高い傾向がみられています。

文科省見解

・学校現場において現行の学習指導要領を踏まえた授業改善が進んだこと

・学校におけるICT環境の整備が進み、生徒が学校でのICT機器の使用に慣れたこと

などの様々な要因も、日本の結果に複合的に影響していると考えられるとしています。

経済文化的背景と学力の関係性ついて

社会経済文化的背景(ESCS)の水準が高いほど習熟度レベルが高い生徒の割合が多く、低いほど習熟度レベルが低い生徒の割合が多い傾向が見られることは、OECD平均と同様の傾向。

一方、数学的リテラシーの平均得点が高い国の中では、日本はESCS水準別に見た数学的リテラシーの得点差が小さい国の一つで、かつ、ESCSが生徒の得点に影響を及ぼす度合いが低い国の一つ。

4: 読解力向上の背景

2022年のPISA結果における日本の読解力の向上は、教育方針の変更によるものだという意見も散見されます。

言語理解を重視した新しい教育カリキュラムが導入され、生徒の批判的思考力と理解力の向上が図られたこと、教師たちの専門性を活用し、生徒が授業に積極的に参加する手法が功を奏し、読解力の向上につながったという分析している記事もありました。

5: 自立的学習の課題

学力調査と並行して行われた調査の結果、日本の生徒たちが自立的な学習に自信を持たないことが明らかになりました。

生徒たちが自ら問題を解決し、新しい情報を収集し、未知の状況に適応する能力を育むために不可欠な力として、教育の中で生徒自身が意思決定を行い、学習プロセスに積極的に参加することが重要とされています。

実際のところ、自立的な学習意思、目的を見出せていないにも関わらずここまでの学力水準であることは非常に凄いことだと思います。

ただ一方で、学習する目的を見出した時の子供たちの力は、そうでない時と比較にならないほど大きくなることも私たちは知っています。

せっかくの高い学力・知識を自らの社会や人生を切り拓いていく上で、有効に使っていく、そんなきっかけを作っていくためにも、まずは自分たちが出ていく社会には「どんな職業があるのか」「どんな仕事があるのか」「どんな生き方があるのか」をもっと子供達に届けていく必要があるのではないでしょうか?

6: 教育改革の展望

日本の今後の教育改革は、新学習指導要領でも学びに向かう力として定義されているように自立的学習能力の向上に1つの焦点を当てています。

PISAの結果を受け、生徒が自信を持って学べるような教育環境の整備が必要とされていますが、これにはICTの活用、授業方法の革新、教師の研修強化が重要です。

また、教育格差を解消し、各生徒の個別のニーズに対応する柔軟な教育方針の導入も求められています。

そして、その学力を最大限に活かすべく、生徒が出ていく社会や企業と学校の距離を狭めていく、そんな取り組みを増やしていくべきではないでしょうか?

7: そんな企業と学校を繋ぐ活動がキッカケ職業講演会です。

本記事を見て「自校でも実施してみたい」と思われた先生や生徒、保護者の皆様はぜひご連絡ください!

学校向け職業講演会 | キッカケ

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参考記事

【利用事例】金蘭千里高等学校で職種別講演会を実施しました!

講演概要

実施背景

文理選択を目前に控えたタイミングで文系・理系を問わず様々な職業のお話を聞くことで、自分自身の将来像を見据えた文理選択ができるようなきっかけを作る

対象

金蘭千里高等学校 高校一年生

お呼びした講師

  • 総合コンサルティング企業で働くコンサルタント(文系)
  • 病院の産婦人科で働く助産師(医療)
  • 世界的SNS企業で働く広告営業・マーケター(文系)
  • バイクメーカーで働くバイクの設計開発者(理系)
東京在住の講師の方もおり、オンライン/オフライン混合で実施しました。

実施結果

生徒アンケートの結果

1. 講演された方の職業のイメージができた生徒は 97% over !!

2. 6割以上の生徒が自分自身の将来のイメージが明確になったと回答

  • 今までは職業の幅が狭かったけど、今回の講演会で本田は車やバイクだけじゃなくて、ITや設計から携わる事が出来たり、助産師さんは看護師さんから助産師さんの免許をとるなど、看護師さんから助産師さんになれたりする。看護師や医者の少し先のまた別の医療系のお仕事もあるんだと思いました。
  • 将来自分が働く際に、プロフェッショナルとしてどのような姿勢・心構えで取り組むのかが明確になりました。大学入学後やインターン、入社後までの、今から自分がたどる道や、そこでやるべき事などもはっきりしました。
  • 自分はテレビやインターネットに関わることができる仕事に興味があったのですが、今日のお話を聞いてから自分で調べてみて、アプリの開発などたくさん仕事があることを知り、こんな仕事に就きたい!と思う仕事をいくつか見つけることができました。
  • 話を聞く前からかなり調べてなりたい職業があったが、今回の話を聞いてよりその気持ちが強くなった。
  • 今まで自分がこの職業になれるのかという不安があったが、講演会で先輩のお話を聞いて自分も自信を持ってこの職業になりたいと思った。
  • 前は一つのことに執心していましたが今はその道以外にも私がしたいことを叶えられる場所があるのではないかと思いました。

3. 将来に向けて具体的な行動をとっていきたいと答えた生徒1.4倍に!!

Q. 将来に向けて具体的な行動をしていきたいですか?

Q. 将来に向けてどんな行動をしていきたいですか?

  • 目標を定めてそれに向けてまずは目の前の勉強を頑張って努力し続けることが大切だと思いました。自分の好きなことは何か、ということももっと考えないといけないと思いました。
  • 色々な世界を見ることです。大学見学に行ってみたり、身の回りのもの(ドラマなど)で興味を持ったら調べてみようと思います。
  • 今回に限らず様々な働き方、仕事について調べたり周りの大人に話を聞いたりして方向性や進路を決定していきたいです。
  • 文系でも理系でも誰かとの協力がなければ、大きなことはできないと分かったので、これからはもう少し人と関わるようにしようと思った。
  • いろんな学部のオープンキャンパスにもっと行く
  • 僕はまだなりたい職業が決まっていないので色々なことに興味を持って最終的に自分が興味を持てる様な仕事ができたらいいなと思いました。
  • まずは目の前の課題をこなしていき、それと同時に将来必要なコミュニケーション能力やリーダーシップも学んでいきたいです。今ある壁が将来への通路だとおもって、自分自身も精神的にも肉体的にも成長して理想の職業へと近づいていきたいです。
  • 好きだなと思うことや興味があるなということに対して将来必ず役に立つので、意欲的に取り組んでいこうと思います。

生徒の声

  • 普段関わらないような業種の方のお話が聞ける機会は貴重だから。将来自分が進む進路も見えて、勉強への励みにもなります。
  • 自分のなりたい職業がない中で興味を持つことができた。
  • 迷ってたことに対して背中を押してくれたかのように自分のしたいことが決まったから。
  • この講演会に出てきた職業以外にも言える、高校生1年目のわたしたちにとってすごくためになるお話がたくさん聞けたと思ったからです。
  • 別になりたい職業の紹介じゃなくとも、今の自分を変えようと思う原動力や言葉が見つかるから。
  • この公演を聞いて他の人にも勉強してほしいなあと思った。
  • とても具体的で分かりやすく、どんな職業を目指している人でも参考になると思うから。
  • 自分が思っている仕事と真逆の職業について知れる機会だし、どんなことをするのかも詳しく聞くことができるから。聞いた内容が将来役立つ人も出てくると思った。
  • 進路についてまだ漠然としている人が多いと思いますし、実際に働いている方たちのリアルな声を聞くことができるからです。
  • 今回の講演会でよくある職業(医者や弁護士)だけじゃなくて少し違う、助産師さんやSNS企業の方、エンジニアの方がどんな事をしているのか、どんな魅力があるのか、またどんな難点があるのかを知ることができるいい機会だと思ったからです。
  • この講演会があった事で今まであやふやだった将来に対するビジョンが少しでも固まると思います。色々な職業の方が来てくださったのでさまざまな考えができるようになると思います。

先生の声

  • 校長先生

本校生にとって大変貴重な機会を設けていただき、誠に有難うございました。 皆さん個性豊かでお話も大変分かりやすかったと思います。 生徒にとって良かったと思う点が、2つあります。 1つ目は、4人の方の職業が異なっていましたので、異なる分野のお話が聞けたという点です。 2つ目は、年齢的にも全員が30代前後の方だったため、社会人としての経験値を積み上げていかれている最中であること、そして、生徒から見た年齢が、近すぎず遠すぎずで、今から10年後、15年後をイメージできたのではないかという点です。 最後に補足いただいた黒田様のお話も含めて、 今日のご講演は、本校生にとって大きな刺激になったものと確信しています。

  • イベント企画担当教員

生徒たちにとって非常に価値のある機会だと感じました。少なくとも来年の高校1年生には実施したいですし、中学校含め全学年へ広げたり、同じ学年でもう一回実施しても良いくらい良かったです。

  • 高校一年生 クラス担任教員

みなさんの講演を聞いて、生徒も何か感じるものがあったようで、いつも以上に質問が飛び交っておりました。この学年は大人しいので以前はそんなことなかったのですが、、、こうして少しずつ生徒が変わっていってるのも皆様のおかげです!またご依頼するかもしれませんので、その時は是非よろしくお願いいたします。

講師の声

  • 講演が始まるまではとても緊張しましたが、生徒さんが真剣に聞いてくれている姿勢や活発な質問のおかげでとても楽しい講演をすることができました。事後アンケートでも生徒さんの素敵な言葉を見て改めて自分のしている仕事に誇りを持つことができました。
  • 自分の仕事を教える立場で参加しましたが、自分の仕事のおもしろさや、やりがいを逆に教えてもらえると思います。 学生たちの将来に対する熱意をダイレクトに感じられて、僕自身も明日から仕事のやる気がわきました!
  • 長期的には将来の職業選択、中期的には大学選択、短期的には文理選択の意思決定をする上で、本公演の内容が有意義であったという旨のコメントを生徒より頂き、非常に嬉しく思います。道半ばの人間ではありますが、人生のターニングポイントとなる意思決定が求められるタイミングで重要な点は、如何に広く有用な情報を事前に取得できているかだと考えてます。意思決定の機会に、今回の講演での情報が一助になれば幸いです。 また、学年を重ねる毎に将来への解像度も高まり、疑問や不安と感じる箇所も変わってくると思います。感想ではありますが、定期的にこのような場を提供できれば素敵だと思いました。今回は貴重な機会を頂き、ありがとうございました。是非続けて行ってください。

お問い合わせ

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学校向け職業講演会 | キッカケ

※アンケート結果や声はご回答頂いた内容をもとに個人情報保護の観点や伝わりやすさの観点から一部弊社側で編集している場合がございます。

作成日: 2022年9月16日

【利用事例】大阪府立高校で職種別講演会を実施しました

講演概要

実施背景

やりがいをもっていきいきと働いている職業人の話を聞いて、「働くとは何か」「自分は何がやりたいのか」について理解を深めたい

対象

大阪府立高等学校 高校一年生

お呼びした講師

  • 病院の産婦人科で働く助産師
  • バイクメーカーで働くバイクの設計開発者
  • 採用コンサルティング企業の執行役員(営業職のお話)
  • 飲食店経営者
  • SaaS企業で働くプロダクトマーケティングマネージャー
  • アフリカでビジネスを展開する国際的起業家
  • 食品メーカーで働くプラントエンジニア
  • 元 県庁で働く公務員 現フリーランス

実施結果

生徒アンケートの結果

Untitled

生徒の声

  • 職種理解の深まり
    • 公務員の仕事のイメージがガラッと変わりました。
    • 医療系にはあまり興味がなかったけどお話を聞いて興味が湧きました!
    • 私が思っていた海外勤務とは真逆で新しい海外勤務の世界を知ることができた
    • 私は技術職に昔から少し興味があったけど、どんな職なのか仕事の内容はどのようなものなのかなどがわからなかったので、とても勉強になりました。
  • 学習意欲の向上
    • 深い知識が必要なので勉強が大事。毎日の勉強、5教科を頑張る。
    • 学校のグループワークをずっと意味の無いものだと思っていましたが講演を聞き納得しました。
  • キャリア形成のヒント
    • いい大学に行って大手の企業に就職することだけが正解ではないことに共感しました。
    • なにか海外で自分にでも出来ることがないかと考えるきっかけになりました。
    • 自分はやりたいことが見つからなくて見つけ方も分からなかったのですが、  講演会のおかげで見つけ方を知ることが出来ました。

先生の声

  • 高校一年生 クラス担任教員

普段ここまで真剣に聞いていないような生徒も含めて、ほとんどの生徒たちが熱心にメモを取り集中して聞いていて驚きました。こういった実際に働いている方のお話を聞けることにはすごく価値があると感じました。

お問い合わせ

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※アンケート結果や声はご回答頂いた内容をもとに個人情報保護の観点や伝わりやすさの観点から一部弊社側で編集している場合がございます。