この事例の成果
（84.8%が最高評価の5点）
「生徒が自分では接点を持てない企業との出会いを提供したい」「働く女性のリアルな姿を見せたい」──そんな想いから、好文学園女子高等学校では、きっかけ株式会社のキャリア講演会とAIキャリア面談を組み合わせた取り組みを実施しました。
「多様な講師陣」「学校に合わせたカスタマイズ」「最新のAI技術」という3つの特徴に魅力を感じ、きっかけ社のサービスを採用。海外からの講師や大手企業の女性社員など、通常では接点を持ちにくい講師陣との出会いを実現しました。
結果、98%以上の生徒が「キャリアの考えが深まった」と回答。「働くことへの悲壮感が減った」「将来が楽しみになった」という前向きな変化を生み出すことに成功しました。
📖 目次
👤 インタビュー協力
好文学園女子高等学校
谷 晃行 先生（キャリア形成コース担当）
9つのコースを持つ好文学園女子高等学校で、キャリア形成を目的としたコースイベントを担当。生徒が個人では得られない企業との接点を重視し、「コースイベントでしかできない価値」の提供を追求されています。
1. 実施の背景：「個人ではできない価値」を提供したい
コースイベントで「学校でしか得られない経験」を
好文学園女子高等学校では、9つのコース制を採用しており、各コースで独自の「コースイベント」を実施しています。キャリア形成を目的としたコースでは、生徒たちに企業や仕事との接点を提供することを重視してきました。
好文学園女子高等学校
「一昨年は大学や専門学校に行くプランをやっていましたが、学校内から『大学や専門学校は自分の意思で行くものではないか？会社の見学や会社のお話を聞く方が生徒個人ではできないので価値が高いのではないか？』という話があったんです。コースイベントでしかできない価値を提供したかったんですよね」
きっかけ社を選んだ3つの理由
企業とのつながりを作るキャリア教育サービスを探していたところ、ちょうど良いタイミングできっかけ株式会社から連絡がありました。話を聞いて、採用を決めた理由は大きく3つあります。
✨ きっかけ社を選んだ理由
1️⃣ 多様な講師陣の幅広さ
海外で活躍する方、大手企業の方、ベンチャー企業の方など、通常では接点を持ちにくい多彩な講師を招聘できる。タンザニアからのオンライン登壇など、地理的制約を超えた出会いも可能。
2️⃣ 学校に合わせたカスタマイズ
「女子校なので、働く女性の姿を見せたい」という要望に柔軟に対応してくれた。画一的なプログラムではなく、学校の課題や目的に合わせた内容設計が可能。
3️⃣ AIキャリア面談という新しい選択肢
講演会だけでなく、AIを活用したキャリア面談も組み合わせられる。「今はAIの時代。客観的なアドバイスがもらえそう」という期待が決め手に。
「話を聞かせてもらったら、いろんな講演ができるっていうのと、AI面談もあるよっていうのを聞いて。これはいいなと思いました」
💡 企業との「質の高い接点」を実現
生徒が個人では出会えない企業人との対話を通じて
「働く」を自分ごととして考えるきっかけを提供
2. キャリア講演会：3名の講師が示す多様な働き方
全く異なる3つの職業・生き方
今回の講演会では、以下の3名の講師を招聘しました。
講演会で真剣に話を聞く生徒たち
👩⚕️ 角田さん
薬剤師・タンザニア起業家
海外で起業し、3人の子育てをしながら現地の医療環境改善に取り組む。タンザニアからオンラインで登壇。
👩🔬 寺戸さん
アサヒビール 品質管理担当
50人中2-3人しか女性がいない職場で品質管理を担当。AIにはできない「生き物である酵母」の管理に誇りを持つ。
👩💼 黒田さん
社長秘書兼ラジオパーソナリティ
本業で社長秘書をしながら、副業でラジオパーソナリティや講師として活動。「複業」という新しい働き方を体現。
双方向のコミュニケーションで生徒が集中
講演会の大きな特徴は、一方通行の講義ではなく、講師と生徒のキャッチボールが多かった点です。
「生徒とのキャッチボールが多くて、一方通行ではなくやりとりがあったのが良かったです。時々『聞き続けるのはしんどい』って言ってても、ずっと一方的に話し続ける方もいるんですよ（笑）。今回は生徒も集中して聞いているなーという印象でした。元々質問を考えていたんですけど、その場で気になったことをしっかり聞いてくれている感じがありましたね」
生徒が受け取った3つのメッセージ
💡 海外で働くことは遠くない
「タンザニアで起業して3人の子育てをしながら働いている姿が素敵。海外で働くというすごく遠いように見える仕事を身近に感じられました」
💡 大企業で活躍する女性のリアル
「50人もいる中2-3人しか女性がいないのにアサヒに就職しようと思った決意が素敵。AIにはできない仕事をしていると聞いて誇りを感じました」
💡 1社を選ぶ時代は終わりつつある
「本業と副業で本当にやりたいことを両立するって衝撃的でした。夢を諦めずに複業として続けるという選択ができるのは嬉しい」
3. 生徒の変化：数値とコメントで見る成果
高い満足度：84.8%が最高評価
事後アンケートの結果、3名の講師による講演会全体で平均満足度4.75点（5点満点中）を獲得しました。4点以上の評価は全体で91.7%に達しました。
講師の話に熱心に耳を傾ける生徒たち
進路意識の明確な変化
❌ Before
- なりたい職業がない
- 何をすればいいかわからない
- 将来が不安
- 働くことに悲壮感
✅ After
- なりたい方向性が見えた
- 今すぐ行動しようと思った
- 将来が楽しみになった
- 働くことへの悲壮感が減った
生徒の生の声（事後アンケートより）
「視野を広げて諦めずチャレンジすることが大事だと感じました。働くことへの悲壮感がかなり減りました。今から色んなことを吸収して、将来に向けて頑張りたいです」
（高校2年生）
「自分の意思を大切にして、お客様や家族友人のことを考えて仕事をしていて、私も人の役に立つ仕事に就きたいと思いました。本当に好きなことを諦めずに仕事にすることはすごいことだと聞いて頑張ろうと思いました」
（高校3年生）
「将来がすごく楽しみになりました。黒田さんみたいに素敵な大人になりたいです。将来の夢への考え方、どう夢に向かっていけばいいか、自分がこれからどうしていけばいいかよく考えられました」
（高校3年生）
「活躍している人たちの話を聞いていて、全員留学をしていることに気づき、留学にちょっと興味が湧きました。働くことに対しての悲壮感がかなり減りました。今から色んなことを吸収したいです」
（高校3年生）
事後指導での変化も顕著に
講演会後の事後指導では、生徒一人ひとりに3分程度のプレゼンテーション（Keynote 2-3枚）で学んだことを発表させました。
生徒が作成した発表スライド抜粋
「働く女性像をリアルにイメージできたという生徒が多かったですね。仕事のやり方、選び方、高校の時にどう過ごせばいいかというのを書いてた子が多かったです。アンケートからも、『高校の時に、今どういうふうに行動すれば良いかわかって行動しようと思った』という生徒が増えていました」
4. AIキャリア面談：98%が「深まった」と回答
「AIの時代」だからこそ客観的なアドバイスを
講演会に加えて、AIキャリア面談も実施しました。導入の背景には、「今はAIの時代。客観的なアドバイスがAIだったらもらえそう」という期待がありました。
![AIキャリア面談の様子（イメージ写真）](https://kikkake-corp.com/wp-content/uploads/2025/11/IMG_0400のコピー.png")
AIキャリア面談の様子（イメージ写真）
🎯 AIキャリア面談の狙い
1年生向け
入学してすぐの生徒に「考えるきっかけ」を提供
3年生向け
すでに考えている内容をさらに「深掘り」
生徒は楽しそうに取り組んでいた
「楽しそうに取り組んでいましたよ！何人かで集まっている子もいれば、黙々とやっている子も。『猫ちゃんが終わりって言うまでやりきるんやー』って指導しながら見守りました（笑）。自分で考えるのはしんどいけど、会話だったら楽しくできそうって感じでしたね」
98%が「考えが深まった」と回答
AIキャリア面談 アンケート結果
生徒が印象に残ったAIのアドバイス
先生にとっても新しい気づき
AIキャリア面談のキャリアシート（面談結果のまとめ）を見て、担当教員としても新しい発見がありました。
「『将来のキャリアに関する不安や心配』という項目があって、あんまり聞かない質問なので面白かったです。『自分がちゃんと働けるのか』とか、進学はできるけど、その先の心配をしているんだなと思いました。
『会社入ってからのコミュニケーションが不安』みたいなコメント、『仕事の厳しさや人間関係が気掛かり』というのを気にしている生徒が多いことがわかりました。そこまで考えているんだなと」
事後アンケートで次年度の改善に活用
きっかけ社が提供する事後アンケートも次年度の計画作りや今回の評価、生徒の満足度を確かめる上で、非常に有意義でした。
「事後アンケートがあるのは良かったです。次年度どうするかの参考にできるので。生徒の満足度や要望が数値でわかるのは助かります」
5. 最も評価されたこと：女子校ならではの価値
「働く女性のリアルな声」が聞けた
今回の取り組みで最も評価されたのは、「働く女性の生の声が聞けたこと」でした。
⭐ 一番良かったポイント
男性も女性も多い業界の中で
活躍されている「かっこいい女性」の姿を
見せられたこと
「女性が多い職業」だけでない選択肢
女子校でキャリア教育を行う際、介護や看護など「女性が多い職業」の講師を招くケースが多いと言います。しかし、それだけでは生徒の選択肢を狭めてしまう可能性があります。
「できるだけこういう講演があったら女性の方をお願いするんですけど、うちはこういう案をお願いすると介護関係とか結構多くて。もちろんそれも素晴らしい仕事なんですけど。
今回は特に『キャリアウーマン感』が他のお願いしてるところよりも高かったかなと思います。ちょっとかっこいい女性みたいな感じでした。
男性も女性も多い業界の中で活躍されている女性像を見せられたのが良かったです。仕事内容もちょっと格好いい仕事だったんで」
🎯 女子校でのキャリア教育に重要なこと
- 多様な業界の女性：介護・看護だけでなく、メーカー、IT、グローバルビジネスなど幅広い業界
- 「憧れ」を持てる存在：キャリアウーマンとしてかっこよく働く姿
- リアルな話：困難や失敗、それをどう乗り越えたかのストーリー
- 男女比のリアル：男性が多い職場で活躍する女性の姿
6. 担当教員からのメッセージ
他校にもぜひおすすめしたい
最後に、谷先生から他校の先生方へのメッセージをいただきました。
「ぜひおすすめしたいです！どの学校にもおすすめできると思います。
その学校に合わせた内容にしてもらえるところがポイントだと思います。うちの場合は女子校なので、働く女性の姿を見せたいという要望に応えてくれました。
講演については、来てもらえる方の幅が広い（海外や関東の方なども含め）のが素晴らしいです。タンザニアから、横浜から、わざわざ来ていただいて。今年はとても良い午前中になったと思います」
今後の展開：3年に1度の継続実施
好文学園女子高等学校では、学年合同での実施のため、3年に1回のペースで継続していく予定です。また、12月には2回目のAIキャリア面談を実施予定で、1回目のデータも活用しながらさらに深いキャリア指導を目指しています。
📊 本事例のまとめ
✅ 成果
- 講演会満足度：平均4.75点（5点満点）、84.8%が最高評価
- AIキャリア面談：98%の生徒が「考えが深まった」と回答
- 行動変容：「今すぐ行動しよう」と思う生徒が増加
- 意識変化：「働くことへの悲壮感が減った」「将来が楽しみになった」
💡 成功のポイント
- 多様な講師：3名の全く異なる職業・生き方を持つ女性講師
- 双方向の対話：一方通行ではなく、生徒とのキャッチボール
- AIとの組み合わせ：講演で視野を広げ、AIで自己分析
- 女子校への配慮：多様な業界で活躍する女性像の提示
🎯 他校でも再現可能
- 講師の幅広さ：海外・関東・関西など全国から招聘可能
- カスタマイズ：学校の課題や要望に合わせた内容設計
- サポート：事前準備から事後アンケートまで一貫支援
- 柔軟性：登録の課題にも迅速に対応
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📢 サービス提供
きっかけ株式会社
All-in-Oneキャリア教育サービス「キッカケ」を運営。キャリア講演会、AIキャリア面談、企業訪問など、学校のキャリア教育を総合的にサポート。
「自分のペースで頑張ればいいよ」という言葉に救われました。焦らなくていいんだと思えました。
「自分の好きなことをしたらいい」「自分の意思が大事」というアドバイスで、自分を大切にしていいんだと気づけました。
「将来について自分と見つめ直す機会ができた」普段は深く考えないけど、AIとの対話で真剣に考えられました。
「誰にでも優しい人になりたいんだね。とっても素敵だにゃ！」自分の強みや弱みを知れました。